アフターピルを薬局で買うときの決まり
2026年2月2日から、緊急避妊薬は「要指導医薬品」として、処方箋がなくても薬局で買えるようになりました。2026年10月9日時点の決まりを、国の通知と審査の資料からまとめます。
- 研修を修了した薬剤師がいる、国の一覧に載った薬局で買えます。
- 年齢の制限はありません。親の同意もいりません。
- 売れるのは飲む本人だけです。パートナーの同意もいりません。
- 薬剤師から1錠を受け取り、その場で飲みます。持ち帰りはできません。
2026年2月1日までの「試験販売」とは条件が違います。古い情報に注意してください。
薬局で買える薬はどんなもの?
2026年2月2日に、要指導医薬品の「ノルレボ」が発売されました。成分と量は医療用の薬と同じレボノルゲストレル1.5mgで、1つの箱に1錠入っています。2026年2月2日の国の部会では、同じ成分の「レソエル72」も、対面で売る必要がある要指導医薬品にあたると了承されました。
要指導医薬品とは、薬剤師が対面で説明して売ることになっている薬のことです。中でも緊急避妊薬は、使い方そのものが「薬剤師から受け取り、その場で服用する」と決められています。薬の種類の全体は種類のページにあります。
年齢や親の同意は必要?
年齢の制限はありません。国の部会資料は、医療用の薬と同じく使う年齢に制限を付けないとしています。審査でも、年齢で制限する理由は乏しいとされました。
親の同意もいりません。親に言えなくても、望まない妊娠を避けたい若い人を支える、という考え方からです。販売会社も、月経があり妊娠できる年齢であれば使える、と説明しています。
ただし、若い人への支えとして、次のような決まりがあります。
- 性交同意年齢(16歳)未満の人と、短い期間にくり返し買う人(目安は3か月に2回以上)には、避妊の相談などのために産婦人科や小児科の受診を勧めます。
- 18歳未満で虐待が疑われる場合、薬局は児童相談所に通報します。
これは「売れない」という決まりではなく、その後の受診や支援につなぐための決まりです。
本人確認や身分証はいる?
薬局で売れるのは、飲む本人だけです。家族やパートナーが代わりに買うことはできません。
国の通知は、本人であることと年齢の確認を、できる限り行うことが望ましいとしています。一方で、身分証などの証明書による確認は必ずしも必須ではない、ともしています。部会資料では、購入者全員の年齢を確かめ、年齢に応じた対応をとるとされています。身分証を見せるよう頼まれることはありえますが、持っていないと買えない、という決まりではありません。
薬局ではどんな流れで買う?
- 薬剤師にチェックシートを渡され、質問に答えます。売ってよいかをこれで確かめます。
- 妊娠している可能性が疑われるときは、妊娠検査薬で調べる手順になっています。すでに成立した妊娠には、この薬の効果は期待できないためです。
- 薬剤師から説明を受け、1錠を受け取って、その場で水と一緒に飲みます。
- 飲んだ後のことについて説明を受けます。服用からおよそ3週間後に、産婦人科を受診するか、妊娠検査薬を使うよう案内されます。必要に応じて、妊娠検査薬も一緒に買うよう勧められます。
チェックシートと販売の記録は、薬局で2年間保管されます。飲んでから2時間以内に吐いた場合、販売会社は、追加で飲まずに医療機関を受診するよう案内しています。医療機関での対応とは違うので、くわしくは飲んだ後のページを見てください。
どんな薬局なら売れる?
国の通知では、売る薬剤師と薬局に条件があります。
- 薬剤師: 日本薬剤師研修センターのe-ラーニングによる研修を修了していること。
- 薬局: 次の3つを全部満たすこと。研修を修了した薬剤師が勤めていること。人に聞かれずに話せる配慮と、飲むための水があること。近くの産婦人科の医師などと連携していること。
国の一覧に載っていない薬剤師は、この薬を売れません。同じ薬局でも、研修を修了した薬剤師がいない日や時間には買えないことがあります。
売っている薬局はどう探す?
販売が可能な薬局等の一覧(厚生労働省)に、都道府県別の一覧がExcelとPDFで載っています。一覧は毎月上旬に更新され、削除される薬局もあります。2026年10月9日時点の最新は、2026年10月1日の更新です。
厚生労働省は、行く前に電話で、在庫があるか、研修を修了した薬剤師が勤めているかを確かめるよう勧めています。このサイトでは、特定の薬局の名前を挙げたり、比べたりはしません。
医療機関やオンライン診療で手に入れる方法は入手方法のページで比べています。
試験販売のころと何が違う?
2023年11月28日から2026年2月1日までは、国の調査事業として一部の薬局で試験的に売られていました。そのころの条件は、今とは違います。
| 試験販売(2026年2月1日まで) | 今(2026年2月2日から) | |
|---|---|---|
| 位置づけ | 国の調査事業 | 要指導医薬品としての販売 |
| 年齢 | 16歳以上の本人 | 制限なし |
| 同意 | 研究への参加の同意。16〜17歳は保護者などの同意と同伴 | 親の同意は不要 |
| 薬局の数 | 2023年度は145、2025年度は339 | 国の一覧で確かめる |
「16歳以上しか買えない」「保護者の同意がいる」という説明は、試験販売のころの情報です。古い記事を読むときは、書かれた日付を確かめてください。
この制度は今後変わる?
厚生労働省は、薬剤師の目の前で飲む決まりを含めた売り方について、一定の期間のあとに見直しを話し合うとしています。発売後の調査(少なくとも3年)の中で、目の前で飲む決まりがどう運用されているかも調べることになっています。
2026年3月31日には国の通知が一部改正されましたが、報告に使うサイトの変更などで、販売の条件の中身は変わっていません。このページは2026年10月9日時点の内容です。
よく出る疑問
16歳未満でも薬局で買えますか?
年齢の制限はないので、売れないという決まりはありません。16歳未満の人には、薬剤師が産婦人科や小児科の受診を勧めることになっています。
持ち帰って後で飲めますか?
できません。要指導医薬品の緊急避妊薬は、薬剤師から受け取ってその場で飲む決まりです。前もって買っておくこともできません。
薬局で性暴力の被害を相談できますか?
薬剤師は、被害のおそれがあれば、本人の同意を得てワンストップ支援センターなどを紹介します。同意がないときは案内の紙を渡します。証拠を残す必要があれば、産婦人科を紹介し、警察などにも相談します。番号は相談先のページにあります。
授乳中でも薬局で買えますか?
販売会社は、授乳中の人は服用しないよう案内しています。医療用の薬とは書き方が違います。授乳中の人は、医師か薬剤師に相談してください。くわしくは副作用のページにあります。
- 緊急避妊薬の調剤・販売について(厚生労働省)(2026年10月9日に確認)
- 要指導医薬品である緊急避妊薬の販売が可能な薬局等の一覧(厚生労働省・2026年10月1日更新)(2026年10月9日に確認)
- 要指導医薬品である緊急避妊薬の販売に関する通知(令和7年9月18日 医薬総発0918第2号・医薬薬審発0918第3号、厚生労働省)(2026年10月9日に確認)
- 同通知の一部改正(2026年3月31日、厚生労働省)(2026年10月9日に確認)
- 審議結果報告書・審査報告書 ノルレボ(要指導医薬品)(厚生労働省掲載)(2026年10月9日に確認)
- 緊急避妊薬のスイッチOTC化について(厚生労働省 部会資料・令和7年8月)(2026年10月9日に確認)
- 要指導医薬品「ノルレボ」発売のお知らせ(第一三共ヘルスケア・2025年12月18日発表)(2026年10月9日に確認)
- ノルレボ よくあるご質問(第一三共ヘルスケア)(2026年10月9日に確認)
- 緊急避妊薬販売に係る環境整備のための調査事業 報告書(厚生労働省・令和5年度)(2026年10月9日に確認)
- 緊急避妊薬販売に係る環境整備のための調査事業 概要(厚生労働省・令和7年度)(2026年10月9日に確認)
このページは、添付文書や国・学会の資料など公開された情報をまとめたものです。一人ひとりの状況(飲めるかどうか・妊娠の可能性)は判断できません。飲むかどうか、飲んだ後のことは、医師か薬剤師に相談してください。当サイトは医療機関・薬局の紹介も、薬の販売もしていません。